

作家: 守屋麻美 Moriya Asami
タイトル: 「般 若」
作品サイズ: 22.7×15.8㎝
支持体・材料: パネル・ミューグランド・油彩
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●作家コメント
刺青に使われるデザインを参考にし、風に靡かれている般若を描いた。
般若は古代インドの言葉であるサンスクリット語の「プラジュニャー」やパーリ語の「パンニャー」に由来している仏教用語である。これらの言葉の音に漢字を当て般若と書くようになった。意味は「仏の智慧」。仏の智慧とは様々な修行を積みその結果、得られる悟りであるとされている。
~「仏の智慧」について~
“智慧”と“知恵”は音が一緒だが意味は異なる。
■智慧・・・世の中の真理を知ることをさす言葉で、時代によって変化しない偏見的なものである。
■知恵・・・頭がいい・賢い・優れているといった意味を持ち、時代とともに変化する。
仏教ではもともと私たちは、仏の智慧を授かり生まれてくるとされている。だが、生きていく上で生じる煩脳により大切な智慧を見失いがちです。そのため、仏の智慧とは学問のように学ぶものではなく、自分自身の中にあって気づくものとされている。
● 守屋麻美 略歴
1991年 静岡県生まれ
2012年 女子美術大学短期大学部専攻科 修了
2018年 東京藝術大学大学院美術研究科 卒業
現在 独立美術協会 準会員
●店主より
非現実の世界、怪異な形だがどこかリアリティのある生き物を描く。 テーマは「わたしの奇妙な生物(こども)たち」。海・山・・洞窟に生息しているが作家のイメージは宇宙のどこかの星である。その形や質感は日常接する動植物からイメージを昇華させる。 ゲームのキャラクターのようだがそれを創りだすための道具はキーボードやマウスではなく油絵具と筆である。
彼女の指先から生まれる気味が悪いがどこか愛らしい生物たちは今日も宇宙のどこかから地球を眺めている。